Pocatello trail run 50mile
Pocatello trail run 50mile(80km) race in USA
から戻りました。
非常に残念ながら結果は”なし”です。
景色がとってもいいコースで、
体調もよくかなり楽しみにしていたのですが、
レース当日大寒波が襲い、大雪になってしまったのです。
前日のブリーフィングでは「雨が降るかもしれない」とくらいしか言っていなかったし、
当日も気温は低かったものの曇りだったのでなんの心配もなくスタートしました。
まずは標高1600mから登ります。
空は曇色。
案の定、気持ちいいシングルトレイルに出たところで雨が降り出しました。
ここ最近の悪天候のせいもあって、トレイルは泥沼状態。
足は泥だらけ、滑る滑る・・・みんな声を上げながら走ってました。
スタート約2時間後、第一セクション標高最大の山に取り付きました。
高山植物がちらほら見え始める2000mを超えたくらいから雨が雪に変わり、強風が吹いてきました。
稜線に出た時にはまさにホワイトアウト、吹雪で顔も上げられません。
シャツにカッパ、下は短パンの状態で、手も足も凍りつき口を動かすことすらできません。
そんな時にマーキングが見えずコースアウトしてしまいました。
”遭難・・・!?”
止まったら死ぬ寒さの中でレース中初めて"死ぬかもしれない”を感じました。
後ろから来る選手を待ち合流。
みんな同じようにコースアウトしていたのです。
数人が集まりコースを探しだし、コースに復活。
マーキングを見つけたときは”生”を感じたほどうれしかったです。
レースや順位とかの思いはなく、
吹雪から逃れられる喜び、しびれる体を開放させたくて必死で下界に下りました。
ようやく第一チェックポイント。
ここで27km地点。
このレースは3つのセクションから成り立ち、
各セクション2000m級の山を登って降りて下界がチェックポイントになっています。
その中でも第3セクションの山は最高で2600mあり、
天候がよくても雪上ランをしなければいけないハードセクションになっていました。
これからまた2000m級の吹雪の山に飛び込まなくてはいけない。。。
そう考えただけで疲労とは全く違う恐怖心が襲いましたが、
前に進まないわけにはいかない。
寒さで凍える体に鞭打ち、第二セクション2000m超えの山へ上り始めました。
数時間で天候が変わるわけもなく、
先ほどから降り続いている雪は厚さを増し、まさにスキー場。
稜線上の風はさらに強くなっていてアラレが肌に刺さり痛いぃぃぃ・・・
補給を取る手の自由が利かず、
ひたすら寒さとの戦い。
”もしここで捻挫して動けなくなったら。。。”
かなりの緊張感を持って、前後に人の影を感じながら前に進みました。
薄着の選手たちが雪山に異様な光景でした。
峠を越え、山を下っていたところのエイドステーション約40km地点で、
第二セクションでレースが中止になったことを告げられました。
第二セクション終了地点は52km。
あと10kmほどの雪と泥のトレイルを必死で下り、
52kmでレースが終了しました。
恐怖と寒さから開放された安堵感とともに悔しさが体を取り巻きました。
第三セクションの高山は寒さと雪でかなりの危険を伴っていて
現在の天候では到底無理だとはわかっていたけど、
全部を走れないやり切れなさ、
素晴らしいトレイルの景色を見られなかった悔しさが
今でも強く引っかかって抜けません。
”サバイバルレース”だったけど、
そこから学ぶこともたくさんありました。
レースといえど、私が愛して止まないトレイルランニングは
自然あってこそのもの。
人間の都合ではどうにもならない、どうすることもできない。
自然って偉大でめちゃくちゃ大きい。
こっちが謙虚になって向かい合わなくてはいけないのです。
結果はないけど、50kmのサバイバルで大きな収穫。
少し自然とまた近くなった気がします。
最後に
今回応援してくだり、いろいろなところで力を貸してくださった方々に
感謝をしたいです。
「ありがとうございました」
次は 「Ultra-Trail du Mont-Blanc 166km」
自然の中でいっぱい幸せを感じられるように
素直に柔らかく向かっていきたいと思います
スタート
スタート直後 雨が降り出しました
レース終了後
から戻りました。
非常に残念ながら結果は”なし”です。
景色がとってもいいコースで、
体調もよくかなり楽しみにしていたのですが、
レース当日大寒波が襲い、大雪になってしまったのです。
前日のブリーフィングでは「雨が降るかもしれない」とくらいしか言っていなかったし、
当日も気温は低かったものの曇りだったのでなんの心配もなくスタートしました。
まずは標高1600mから登ります。
空は曇色。
案の定、気持ちいいシングルトレイルに出たところで雨が降り出しました。
ここ最近の悪天候のせいもあって、トレイルは泥沼状態。
足は泥だらけ、滑る滑る・・・みんな声を上げながら走ってました。
スタート約2時間後、第一セクション標高最大の山に取り付きました。
高山植物がちらほら見え始める2000mを超えたくらいから雨が雪に変わり、強風が吹いてきました。
稜線に出た時にはまさにホワイトアウト、吹雪で顔も上げられません。
シャツにカッパ、下は短パンの状態で、手も足も凍りつき口を動かすことすらできません。
そんな時にマーキングが見えずコースアウトしてしまいました。
”遭難・・・!?”
止まったら死ぬ寒さの中でレース中初めて"死ぬかもしれない”を感じました。
後ろから来る選手を待ち合流。
みんな同じようにコースアウトしていたのです。
数人が集まりコースを探しだし、コースに復活。
マーキングを見つけたときは”生”を感じたほどうれしかったです。
レースや順位とかの思いはなく、
吹雪から逃れられる喜び、しびれる体を開放させたくて必死で下界に下りました。
ようやく第一チェックポイント。
ここで27km地点。
このレースは3つのセクションから成り立ち、
各セクション2000m級の山を登って降りて下界がチェックポイントになっています。
その中でも第3セクションの山は最高で2600mあり、
天候がよくても雪上ランをしなければいけないハードセクションになっていました。
これからまた2000m級の吹雪の山に飛び込まなくてはいけない。。。
そう考えただけで疲労とは全く違う恐怖心が襲いましたが、
前に進まないわけにはいかない。
寒さで凍える体に鞭打ち、第二セクション2000m超えの山へ上り始めました。
数時間で天候が変わるわけもなく、
先ほどから降り続いている雪は厚さを増し、まさにスキー場。
稜線上の風はさらに強くなっていてアラレが肌に刺さり痛いぃぃぃ・・・
補給を取る手の自由が利かず、
ひたすら寒さとの戦い。
”もしここで捻挫して動けなくなったら。。。”
かなりの緊張感を持って、前後に人の影を感じながら前に進みました。
薄着の選手たちが雪山に異様な光景でした。
峠を越え、山を下っていたところのエイドステーション約40km地点で、
第二セクションでレースが中止になったことを告げられました。
第二セクション終了地点は52km。
あと10kmほどの雪と泥のトレイルを必死で下り、
52kmでレースが終了しました。
恐怖と寒さから開放された安堵感とともに悔しさが体を取り巻きました。
第三セクションの高山は寒さと雪でかなりの危険を伴っていて
現在の天候では到底無理だとはわかっていたけど、
全部を走れないやり切れなさ、
素晴らしいトレイルの景色を見られなかった悔しさが
今でも強く引っかかって抜けません。
”サバイバルレース”だったけど、
そこから学ぶこともたくさんありました。
レースといえど、私が愛して止まないトレイルランニングは
自然あってこそのもの。
人間の都合ではどうにもならない、どうすることもできない。
自然って偉大でめちゃくちゃ大きい。
こっちが謙虚になって向かい合わなくてはいけないのです。
結果はないけど、50kmのサバイバルで大きな収穫。
少し自然とまた近くなった気がします。
最後に
今回応援してくだり、いろいろなところで力を貸してくださった方々に
感謝をしたいです。
「ありがとうございました」
次は 「Ultra-Trail du Mont-Blanc 166km」
自然の中でいっぱい幸せを感じられるように
素直に柔らかく向かっていきたいと思います
スタート
スタート直後 雨が降り出しました
レース終了後
2010/06/02(Wed) 23:38:17 | 日記
Re:Pocatello trail run 50mile
naruさま応援ありがとうございました。
雪の写真がないのは残念ですが、
それどころではなかったので(笑)
今元気でいられることに感謝しなくちゃいけないですよね。
忘れちゃいけないことだと思うのですが、
いつも忘れてしまうこと。
「健康で生きていられることが一番の幸せ」